2025年10月28日現在、ADHD(注意欠陥/多動性障害)の治療薬である
「アトモキセチン塩酸塩(先発品名:ストラテラ®)」が、当クリニックと同フロアにある薬局で在庫不足のため処方できなくなっています。
今後の動向は不明ですが、この状況が続くことが予想されます。
現在服用中の患者さまにおかれましては大変心苦しいのですが、以下をご承知おきください。
1. 診察時に他のADHD治療薬(例:インチュニブ®)への変更等、内服薬の調整を検討する場合があります。
2. 現在内服中の方は自己判断で中止せず、まずは主治医にご相談ください。
3. 処方薬局により在庫状況は異なりますが、お手持ちのお薬が少なくなった場合は、早めに受診・相談ください。
なお、患者さまに新規にアトモキセチンの処方はいたしません。
経緯
アトモキセチンは先発品の製造元である日本イーライリリー株式会社が新規製造・出荷が停止または制限し、再開が未定となっていることが発端となり、供給不足となっています。これは製造工程において、ニトロソアミン類(発がん性の可能性が指摘される不純物)がごく微量に発生するリスクが確認され、全ロットの安全性点検および製造工程の見直し出荷制限(供給制約)がされているためだそうで、それに伴い後発医薬品や代替医薬品の需要が増えています。
2025年8月下旬に全体の供給量は増えているという厚生労働省の発表がありましたが、現状としては薬不足となっています。
さっぽろ駅前クリニック